JDDネット年次大会(12月5日)の前日研修として、12月4日に開催されたSI(感覚統合)学会主催研修会に参加してきました。
「明日から使える支援のヒント!~感覚統合の視点を特別支援教育に生かす~」というタイトルで、長崎大学大学院の岩永竜一郎先生がお話をされました。「神戸で岩永先生のお話が聞けるなんて・・・」と大喜びで参加です。
期待通りの内容で、非常に分かりやすいお話でした。
毎度、不十分ながら、いくつかを紹介します。
まず、感覚過敏について。
自閉症の方の9割には感覚過敏があるという具体的な数値に驚きました。
感覚過敏とは、文字通り、聴覚・触覚・嗅覚・味覚などの感覚が他の人より過敏なことで、かつて話を聞いた方の中には聴覚では「多分30,000Hzの音も聞こえているだろう」という方がおられましたし、触覚では「雨が痛い」という方もおられ、その人にとっては生まれたときからの感覚であるため「みんな同じなんだろう」と思いながら、何年も過ごしてこられたということも多いようです。
この感覚過敏については、以前にも少し触れたことがありますが、「当事者にとっては非常に大きな問題で優先度が高い」にも関わらず、周囲はそれを問題としてとられえていないことが多く、非常に辛い状況を生みがちであるということがあり、この点についての啓発をしていくことが、今後の課題の一つであると思います。
逆に「低反応」というのもあり、ついつい周囲は「鈍い」と思いがちですが、実は「感じながらも表出していない」「過敏でフリーズしてしまっている」など、アピール下手の可能性もあるということでした。
また、身体図式など身体の感覚についてのお話もありました。
「自分の身体がわからない」・・・文字通り、自分の身体がどの位置にあるかどういう形をして、どっちを向いているかがわからないことで、そのようなボディイメージの未熟な人と自分の感情がわかりにくい人との間には相関関係があるようです。(いわゆる一般の人には想像がつきにくいことでしょうけど・・・)
同じく身体に関するものとして、自律神経の問題もあり、疲れやすかったり、体温調節が苦手で暑さに弱かったり、季節の変わり目に調子を崩したり・・ついつい周囲の者は「根性が無い」「わがままだ」ととらえがちですが、実際は脳や神経からのもので、精神論ではどうにもならないところです。 
そうなれば周囲に求められるのは、環境を整えることで不快刺激を遠ざけて安心感がもてるようにすることですが、忘れてはいけないのが「人も環境要因である」ということで、「声が大きい・多弁・声が高い」といったようなことで、シャットダウンされてしまうこともあるということです。
ここで「安心感」と書きましたが、安心感は過敏の軽減(逆に不安で高まる)につながるもので、「私たちが夜道だとわずかな刺激にでも反応してしまうようなものだ」との説明もありました。
また情動の安定のために刺激を求めることもあり、その場合はむやみに止めないほうが良いとの説明もありました。 
つらつらと思い出すままに書き連ねましたが、今回の研修で改めて、相手の気持ちや感覚を想像し、一見困った行動をする人も「困った人ではなく、困っている人」として、その困り感に寄り添えるような人でありたいとの思いを強くしました。
バタバタとして、しばらく更新できていませんでした。JDD当日の内容も、近いうちに・・たぶん。
(さつき・くすのきセンター長)